印鑑の歴史と印章の日について
ほかの国ではあまり使われなくなった印鑑

日本では当たり前のように使われている印鑑ですが、ほかの国ではあまり使われなくなってしまいました。
歴史をひも解いてみると、もっとも古いものは紀元前4000年ごろの古代メソポタミア時代に存在し、現在の印鑑、印章と同じ用途かどうかは不明ですが、認証の道具として使われていたようです。
またツタンカーメンの遺跡の中にも王家のしるしを表すスカラベ型の印章が残されていたり、中世ヨーロッパでも権力者たちの象徴として封印や認証のしるしとして多く使用されていたことが歴史から伺えます。
その後、シルクロードによって、中国の殷王朝に伝わったのではないかといわれています。
日本には「いつ伝わってきたのか」
そこまで古い歴史のある印鑑、印章文化なのですが、日本には「いつ伝わってきたのか」については、はっきりした文献などが残っていないため分かりません。
印鑑が日本の歴史の中にはじめて現れるのは、有名な金印である「漢委奴国王」と彫刻された印鑑です。
漢の光武帝が中元2年に授けたと、中国の史書の1つである後漢書に記録されています。
西暦に置き換えると、57年と、はるかに遠い昔ということになりますので、日本の歴史をひも解いても、実際のところなかなか分かりにくい年代になってしまうのです。
日本で実際に使われ始めるのは
奈良時代の律令制が整ってからになるといわれているため、701年あたりからと思われます。
この頃の印鑑は、個人で持てるものではなく、所有どころか製造に至るまで、許可がなければ持てなかったようです。
現在のように誰でも使えるようになったのは、明治時代の初期に入ってからと言われています。
そして、明治6年の10月1日に太政官布告が制定されたことにより、公式の書類には実印を押すように定められたことから、署名捺印という文化が定着するようになりました。太政官布告が制定された日を記念して、全日本印章業組合連合会により、10月1日を印章の日、はんこの日と呼び、記念行事を行うようになりました。
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